VMO定期終演、そして今年の本番納め。

昨日12/5(日)は、常任指揮者として指導に入っております神奈川県の一般楽団『ヴェントムジカオルケストラ(以下VMO)の演奏会でした。ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました。そして、演奏会の開催および平素の楽団運営に尽力されている役員各位をはじめ団員の皆さま、賛助出演や裏方業務をお手伝いくださいました皆さま、音楽的向上のために多大なるアドバイスをしてくださっていますトレーナーの先生方、創立当初からずっと関わってくださっている作曲家の清水大輔氏、その他VMOの活動を応援してくださっている皆さま方に、心から感謝申し上げます。本当に、いつもありがとうございます。

未だ続いているコロナ騒動も最近は少し落ち着きを見せており、少しずつ世の流れが変わってきているような気がする中、こうして演奏会を開催する事が出来て本当に良かったと思っています。未だ予断を許さぬ状況ではありますが、イベントに関しては『ひたすら自粛』ではなく『対策を講じた上で前向きに開催していく』という流れが出来つつあるのは喜ばしいものです。反面、開催するにあたって配慮すべき点は増えており、そのぶん主催をする関係各位の苦労も増えています。従来にも増して、毎回の練習に集まって演奏会を開催するのが『当たり前の事ではない』ということを強く実感する次第です。

VMOのような『アマチュア愛好家の団体』にとっては、年にそう何回もあるわけではない本番のステージは『音楽を通じて人と関わる貴重な機会』です。これは演奏者⇄聴き手という関わりであり、私のような職業音楽家にとっては『社会との接点』と言えるものでもありますが、アマチュア愛好家にとっての音楽活動の本質はそこだけにあるわけではないと最近思っています。

私事ではありますが、昨年コロナ騒動でイベントとしての音楽活動が全てストップしていた時期、自宅で一人で楽器を吹く時間が増えました。否、ほぼそれだけになったのですが、来る日も来る日も一人で楽器を吹き続けていたあの時、率直に思った事は2つでした。

『一人で楽器に向き合うのも、これはこれで楽しく、有意義なものだ』

『でも、やっぱり人と一緒に音を出したい』

…少なくとも私にとっては、一人でやっていても楽しい『音楽』は、人と一緒にやる事によってまた違った楽しみが生まれるものであり、その楽しみこそが自分のやりたい事の本当の姿だったと、その時に改めて気づいたのでした。同時に、一緒に演奏する仲間を理解して、大事にする事が、自分のやりたい事を大事にする事にも繋がっていくということを実感しました。

変な言い方になるかもしれませんが、『音楽を通じて人と関わる』というよりは『人と関わる事そのものが音楽である』という考えもあるのではと思っています。そう考えると、VMOの活動は演奏会やイベントが『目標』ではあっても『目的』ではない。むしろ、毎回の練習を通じて団員相互が関わる事そのものが『目的』であり、その中で相互理解を深める事もまた『目的』なのではないでしょうか。そこが充実してゆく中で、VMOの『音楽』が形成されるのだとすれば、そこに『音楽監督/常任指揮者』として関わっている私自身の存在意義とは何であろうか。最近は特に、自分自身が微力であると感じる事が多く(決してネガティブな意味ではありません)、反省しながら出来る事をやって少しずつでも前進していきたいという気持ちで取り組んでいます。

少なくとも、VMOと関わる時は『一回一回の練習(レッスン)を充実した音楽的内容に出来るような自分』でいたいものです。タテヨコピッチを整えるのはもちろん大切なのですが、その先の世界が見たいと思えるようにしなきゃですよね。音楽は楽しいし、人と関わる事も人と音を合わせる事も本当は楽しい。充実した練習を重ねて、『目標』であるステージでのやり取りを楽しみつつ、お客さんとの関わりも楽しむ。そこまで出来たら、『大人の趣味の音楽』としては相当面白いんじゃないかなあと。

ともあれ、VMOの年内の全体活動としてはこれで終わりとなりました。月末にアンサンブルコンテストがあるので、出場するチームはそれぞれ存分に楽しんでほしいと思っています。来年はますます面白い団体としての活動ができるよう、私としても尽力してまいります。今後とも応援いただけましたら幸いです。

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